デンパサール空港はまるで休日の大きな工場の様に静かだった。
夕方だが外はまだ明るく熱帯特有の温かく湿った空気と、どこからか漂う香辛料の甘く辛い匂いが肌にまとわりつき、長いフライトから開放された僕の体は奇妙な浮遊感を感じていた。それは、まさに「バリの空気」としか言いようのないものだった。 |
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ツアー会社の迎えのバンに乗り込むと民族衣装を身にまとったガイドが日本語があまりうまくない事を許してくれと言いホテルの事や帰りの迎えの事などの説明を聞きながらホテルまでの道を車に揺られた。街の色々なところに建てられている石の神像の迫力と広告の激しい色彩が僕等の気分を高揚させた。宿泊するホテルに近づくと海が見えてきた。水平線にずぶずぶと沈んでいくインドネシアの夕日のあまりの美しさに僕等はあっけにとられていた。こんなにきれいに夕日が見えるのも珍しいとガイドは言ったあと、助手席から後を振り返り正しい日本語の発音で「ようこそ、バリ島へ」と僕等にやさしい笑みを浮かべた。 |
| それから僕等は、毎日インド洋のすばらしすぎる波の恩恵を受け、島の神々にやさしく見守られながらサーフィンを思う存分楽しむ事が出来た。今日が何曜日で今が何時かなんて事を全く気にすることなくゆっくりと時が流れて行く。ガイドブックが薦める観光地を巡るような旅をしない僕はサーフィンをした後で、街をぶらぶらし、地元の床屋で髪を切ってみたり現地の人たちが参加するお祭りに民族衣装を着て参加し寺院の僧侶から神様の水をかけてもらったりと、その土地に溶け込むような日々を過ごした。 |
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こうして僕にとっての「サーフトリップという名の旅」の初めての場所はインドネシアのバリ島となった。サーフィンを始めてなければ決して訪れる事はなかっただろうこの島。神様を信じながら生きる人なつっこくやさしい人達、全ての時間がスローダウンした様な感覚になる空気、まだまだ開発の魔の手を逃れて残る雄大な自然、今回の、気の合う仲間とのサーフトリップは僕に、地球、自然、人間、すべては一つにつながっているという事を気づかせてくれる旅となった。この地球の中にまた一つ自分にとっての大切な場所が出来たという事の素晴らしさを感じている。もう二度と悲惨なテロが起こらない事を切に願うのである。
FxxK Terrorist! |
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